更年期症候群について
愛知県一宮市の本町商店街に位置する本町さとう内科クリニックでは、40代から50代の女性が直面する心身の不調、いわゆる更年期症候群の診療に力を入れています。更年期は女性のライフサイクルにおいて大きな転換期であり、卵巣機能の低下に伴うホルモンバランスの変化が、全身に多彩な症状を引き起こします。当院では、日本内科学会認定の総合内科専門医、および日本循環器学会認定の循環器専門医としての知見を活かし、単なるホルモンバランスの乱れとして片付けるのではなく、動悸や血圧変動といった循環器疾患との関連性も考慮した丁寧な診察を行っています。尾張一宮駅から徒歩5分という立地から、お仕事帰りやお買い物ついでに相談に来られる患者さんも多く、漢方治療やプラセンタ療法など、お一人おひとりのライフスタイルに合わせた治療の選択肢を提案しております。一人で悩まずに、まずは私たちと一緒に健やかな毎日を取り戻すための一歩を踏み出してみませんか。
更年期症候群の症状について
更年期症候群の症状は「不定愁訴」とも呼ばれるように、その時々で現れる場所や強さが変化するのが特徴です。症状の種類は非常に多岐にわたり、身体的なものから精神的なものまで多症多様に現れます。患者さんによって「何が一番つらいか」は異なりますが、臨床の現場でよく伺う主な症状を整理してご紹介します。
自律神経失調に関連する症状
ホルモンバランスの乱れは、体温調節や心拍、発汗などをコントロールしている自律神経に直接影響を与えます。そのため、自分の意思では制御できない急激な身体の変化が起こりやすくなります。
- ホットフラッシュ(顔ののぼせ、急な発汗)・・代表的な症状で、場所を選ばず急に顔が熱くなったり、滝のような汗が出たりします。
- 動悸・息切れ・・安静にしているのに心臓がドキドキしたり、胸が苦しくなったりすることがあります。
- 冷え症・・手足の先が氷のように冷たく感じたり、のぼせているのに足元だけが冷える「冷えのぼせ」の状態になることもあります。
- めまい・耳鳴り・・ふわふわとした浮遊感や、急に立ち上がった時のふらつきなどが現れることがあります。
心臓のドキドキや胸の不快感については、心臓の病気が隠れている可能性も考慮する必要があります。詳細については「動悸」のページや「めまいについて」のページも併せて参照してください。
精神神経系に関連する症状
更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンの減少が脳内の神経伝達物質に影響し、感情のコントロールが難しくなることがあります。周囲の環境の変化(子どもの自立、親の介護など)によるストレスも重なりやすく、心に大きな負担がかかる時期でもあります。
- イライラ・焦燥感・・普段なら気にならない些細なことで怒りを感じたり、気持ちが落ち着かなくなったりします。
- 不安感・気力の低下・・理由もなく将来が不安になったり、今まで楽しめていた趣味に興味が持てなくなったりします。
- 不眠・・寝付きが悪くなる、夜中に何度も目が覚める、熟睡感がないといった悩みが増える傾向にあります。
- 頭痛・頭重感・・頭が重く感じたり、締め付けられるような痛みが持続的に起こることがあります。
頭の痛みにお悩みの方は、「頭痛について」のページで詳しく解説していますのでご覧ください。
運動器・消化器系に関連する症状
筋肉や関節の違和感、消化機能の低下も更年期によく見られる症状です。これらは加齢による変化と重なるため、更年期の影響だと気づかずに我慢してしまう患者さんも少なくありません。
- 肩こり・腰痛・関節痛・・首から肩にかけての重だるさや、朝起きた時の手指のこわばり、膝の痛みなどが現れます。
- 疲れやすさ(倦怠感)・・しっかり休んだはずなのに体が重く、日常の家事や仕事に支障をきたすほどの全身の倦怠感が生じます。
- 消化器症状・・胃もたれ、便秘、下痢、喉のつかえ感など、お腹の調子が不安定になることがあります。
全身のだるさが続く場合は、他の内科的な病気が隠れている場合もあります。「一般内科について」のページで全般的な不調についてご案内しています。
更年期症候群の原因について
更年期症候群の根本的な原因は、女性ホルモンであるエストロゲンの急激な減少にあります。しかし、単にホルモンの数値が下がるだけでなく、身体的、心理的、そして社会的な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
卵巣機能の低下と脳のパニック
閉経を挟んだ前後5年ずつの約10年間を更年期と呼びます。この時期、卵巣の機能が低下し、エストロゲンの分泌量が減っていきます。脳の視床下部という場所は、卵巣に対して「ホルモンを出せ」という指令を送りますが、卵巣がそれに応えられないため、視床下部が混乱(パニック)を起こします。視床下部は自律神経の司令塔でもあるため、この混乱が自律神経に伝わり、全身にさまざまな不調を引き起こすのです。
心理・社会的な背景
更年期は、人生の折り返し地点でもあります。女性を取り巻く環境が大きく変化しやすい時期であり、それらが強いストレスとなって症状を悪化させることがあります。
- 家庭環境の変化・・子どもの進学や就職による「空の巣症候群」、親の介護の始まり、配偶者との関係性の変化など。
- 仕事での責任・・職場での責任あるポジションへの昇進や、更年期症状による仕事効率の低下への焦り。
- 性格的な要因・・真面目で几帳面な方、完璧主義な方、責任感が強い方ほど、症状を重く感じやすい傾向にあります。
更年期症候群の病気の種類について
「更年期症候群」という言葉は、特定の単一の疾患を指すものではなく、更年期に起こるさまざまな不調の総称です。現れる症状のパターンや時期、強さによって、いくつかのカテゴリーに分けて考えられることがあります。
血管運動神経系症状(自律神経型)
血管の収縮・拡張をコントロールする自律神経の乱れが主体のタイプです。エストロゲンの欠乏に最も敏感に反応する部分であり、多くの患者さんが最初に自覚する不調と言えます。ホットフラッシュや発汗、動悸などがこれに該当します。
精神神経症状(メンタル型)
気分の落ち込みやイライラなど、精神的な不調が強く出るタイプです。元々の性格やストレス耐性、周囲のサポート環境によって強さが左右されます。時には抑うつ状態となり、心療内科領域の治療が必要になるケースもあります。当院では漢方薬などを用いて、穏やかに心のバランスを整えるアプローチを行っています。
身体的・知覚的症状(運動器・皮膚型)
筋肉痛、関節痛、皮膚の乾燥や痒み、外陰部の不快感などが目立つタイプです。エストロゲンにはコラーゲンを保持し、粘膜の潤いを守る働きがあるため、その減少が全身の「乾き」や「痛み」となって現れます。
更年期症候群の治療法について
一宮市の本町さとう内科クリニックでは、血液検査でホルモン値を測定し、他の病気が隠れていないかを診断した上で、患者さん一人ひとりのご希望や症状に合わせた治療プランを提案しています。当院では特に漢方薬による体質改善を重視しています。
漢方薬による治療
更年期症候群の治療において、漢方薬は非常に高い効果を発揮します。「証(しょう)」と呼ばれる患者さんの体質や状態に合わせて、複数の生薬を組み合わせた処方を行います。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)・・冷え症で貧血気味、疲れやすい方に適しています。血の巡りを良くし、余分な水分を排出します。
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)・・イライラや不安感、のぼせなど、精神的な症状が強い方に適した処方です。
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)・・のぼせはあるが足冷えが強く、比較的体力がある方の血行不良を改善します。
- 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)・・のぼせが強く、便秘傾向にある方のホルモンバランスを整えます。
漢方薬の詳細は「漢方外来」のページでも解説しています。お一人おひとりの体質を見極めた処方を心がけています。
プラセンタ注射・にんにく注射
当院では、自由診療としてプラセンタ注射やにんにく注射を行っています。更年期障害に伴う倦怠感や肩こり、お肌のトラブルなどにお悩みの方に選択されています。
- プラセンタ注射・・ヒトの胎盤から抽出したエキスで、アミノ酸やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。自律神経の調整や血行促進が期待できます。
- にんにく注射・・ビタミンB1を中心としたビタミン剤を配合した注射です。蓄積した疲労の回復や、気力の向上に役立ちます。
※プラセンタ注射は、プラセンタ注射を受けた方は、献血ができなくなるという注意点があります。詳しくは診察時にご相談ください。
ホルモン補充療法(HRT)
不足しているエストロゲンを、飲み薬や貼り薬、塗り薬などで補う治療法です。血管運動神経系の症状(ホットフラッシュなど)には非常に高い効果を発揮します。子宮の有無や体質によって、プロゲステロン(黄体ホルモン)を併用することもあります。基本的には婦人科でのご処方されている方が多いですが、当院でもご相談は可能です。
生活習慣の改善アドバイス
薬物療法だけでなく、日常生活での工夫も重要です。当院では、日本医師会認定産業医の視点から、仕事と体調管理の両立についてもアドバイスを行っています。
- 食事の工夫・・大豆製品(イソフラボン)の摂取や、バランスの良い食事の提案。
- 運動習慣・・適度な有酸素運動は自律神経を整え、骨粗鬆症の予防にもつながります。
- リラクゼーション・・アロマテラピーや入浴、十分な睡眠の確保など、ストレスを溜めない環境作り。
料金について
更年期症候群の治療(漢方薬等)は、基本的に健康保険が適応されます。初診料や再診料のほか、検査内容、お薬の種類(漢方薬など)によって費用は異なります。自由診療をご希望の場合の目安は以下の通りです。
| 項目 | 料金(税込目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 初診料 | 1,100円 | 自由診療の初診料になります |
| プラセンタ1A/2A | 1,650円/2200円 | 2Aがおすすめです |
| にんにく注射 | 1100円 | 疲労感が強い場合がおすすめです |
詳細な料金体系については、「自由診療」のページをご確認いただくか、窓口までお尋ねください。
更年期症候群についてのよくある質問
Q1. 自分が更年期かどうか確信が持てないのですが、受診しても良いですか?
A1. はい、もちろんです。更年期の症状は他の病気(甲状腺疾患、貧血、心疾患など)と似ていることが多く、自己判断は禁物です。当院では血液検査などで他の病気の可能性を否定した上で診断を行いますので、まずはご相談ください。
Q2. 漢方薬は飲み続ける必要がありますか?
A2. 症状や体質によりますが、まずは2週間から1ヶ月程度服用していただき、効果を確認します。更年期は数年単位で続くものですが、症状が落ち着いてくれば徐々に量を減らしたり、服用を終了したりすることも可能です。
Q3. ホルモン補充療法(HRT)は副作用が怖いと聞いたのですが?
A3. 以前は乳がんのリスクなどが過度に強調されましたが、現在の研究では、適切な量と期間であればリスクは限定的であると考えられています。血栓症のリスクなどがある方には慎重に判断しますが、過度に恐れる必要はありません。基本的には婦人科でご相談になりますが、当院でもご相談可能です。
Q4. 40歳前ですが更年期のような症状があります。若年性更年期でしょうか?
A4. 40歳未満で閉経状態になる「早発卵巣不全」という病気も存在しますが、多くの場合、過度なストレスやダイエットによる一時的なホルモンバランスの乱れです。検査で状態を確認し、適切な処置を行うことが大切です。
院長より
本町さとう内科クリニック院長の佐藤暢祐です。私はこれまで、日本循環器学会認定の循環器専門医、そして日本内科学会認定の総合内科専門医として、急性期から慢性期まで幅広い疾患の診療に携わってきました。更年期症候群の患者さんは、動悸や息切れ、胸の不快感などをきっかけに当院を受診されることが少なくありません。こうした症状は更年期特有のものも多いですが、一方で心臓の病気が隠れている可能性も否定できません。当院では心電図や心臓超音波検査を即日実施できる体制を整えており、専門医の視点で「安心」を提供することを第一に考えています。また、私自身が漢方治療にも精通しておりますので、西洋医学的な検査で「異常なし」と言われてしまった不調に対しても、漢方の知恵を借りてアプローチすることができます。「年のせいだから」「誰にでもあることだから」と我慢する必要はありません。一宮市の本町商店街内という通いやすい場所で、皆さんの心と体の「かかりつけ医」としてサポートいたします。駐車場も5台分完備しており、提携駐車場もございますので、お気軽にお越しください。健やかで明るい毎日を一緒に目指していきましょう。
当院の診療方針については、「診療内容」のページでも詳しくご紹介しています。
