睡眠時無呼吸症候群について
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、寝ている間に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。自分では眠っているつもりでも、実際には脳や体が休まらず、日中の強い眠気や倦怠感を引き起こします。愛知県一宮市の本町さとう内科クリニックでは、日本循環器学会認定の循環器専門医として、この病気が心臓や血管に与える負担を重視し、専門的な視点から診療を行っております。
一宮市の本町商店街内、尾張一宮駅から徒歩5分という通いやすい立地にある当院では、いびきや眠気に悩む多くの患者さんの相談に乗ってきました。睡眠時無呼吸症候群は単なる「いびき」の問題ではなく、高血圧や心不全といった重大な循環器疾患を悪化させる大きな要因となります。私たちは、即日検査や丁寧な説明を通じて、患者さんが安心して治療を継続できるよう、一人ひとりに寄り添ったサポートを心がけています。
睡眠時無呼吸症候群の症状について
睡眠時無呼吸症候群の症状は、寝ている間の出来事であるため、ご自身では気づきにくいのが特徴です。ご家族からいびきや呼吸停止を指摘されて来院されるケースが多く見られます。私たちが臨床でよく耳にする症状を、夜間と日中に分けて整理しました。
夜間に見られる症状
- 激しいいびきをかく(突然止まった後、大きな音とともに再開する)
- 何度も目が覚める(中途覚醒)
- 寝汗をかく、夜中に何度もトイレに起きる
- 息苦しさを感じて目が覚める
日中に見られる症状
- しっかり寝たはずなのに、体が重く強い倦怠感がある
- 日中に激しい眠気に襲われる(会議中や運転中など)
- 起床時に頭が重い、または頭痛がする
- 集中力や記憶力が低下し、仕事でミスが増える
日中の強い眠気にお悩みの方は、こちらの「いびき・日中の眠気について|睡眠時無呼吸症候群|CPAP」のページも併せてご覧ください。
睡眠時無呼吸症候群の原因について
睡眠時無呼吸症候群の主な原因は、睡眠中に空気の通り道である「上気道」が狭くなったり、塞がったりすることにあります。これには身体的な特徴や生活習慣が複雑に絡み合っています。
身体的な特徴によるもの
肥満によって首周りに脂肪がつくと、寝ている間に重力で気道が圧迫されやすくなります。しかし、日本人の場合は太っていなくても、顎が小さい、口蓋扁桃(こうがいへんとう)が大きい、舌の付け根が沈み込みやすいといった骨格的な特徴によって発症することも少なくありません。当院がある一宮市周辺でも、標準体型でありながら重症の無呼吸を抱えている方は多くいらっしゃいます。
生活習慣やその他の要因
- 飲酒・・アルコールには筋肉を緩める作用があり、気道を支える筋肉が緩んで道が塞がりやすくなります。
- 喫煙・・喉の粘膜に炎症を起こし、気道を狭める一因となります。
- 加齢・・喉の筋肉の衰えにより、気道を維持する力が弱まります。
- 鼻炎などの疾患・・鼻が詰まっていると、口呼吸になりやすく、舌が落ち込みやすくなります。
睡眠時無呼吸症候群の病気の種類について
睡眠時無呼吸症候群は、その発生メカニズムによって大きく3つのタイプに分類されます。ご自身がどのタイプに該当するかを精密に判断することが、適切な治療への第一歩となります。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)
睡眠時無呼吸症候群の中で、最も頻度が高いタイプです。喉周りの脂肪や筋肉の緩み、骨格の影響で物理的に気道が塞がってしまうことで起こります。呼吸をしようと胸やお腹は動いているのに、空気が通らない状態です。当院で診療する患者さんの多くがこのタイプに該当します。
中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)
物理的な気道の閉塞ではなく、脳にある呼吸中枢から「呼吸をしなさい」という指令が正常に出なくなるタイプです。心臓の機能が低下している心不全の患者さんによく見られるのが特徴です。心臓への負担が呼吸の乱れを引き起こし、その呼吸の乱れがさらに心臓を疲れさせるという悪循環を生じさせます。
混合型睡眠時無呼吸症候群
閉塞性と中枢性の両方の特徴を併せ持ったタイプです。最初は呼吸の指令が出ていない状態から始まり、その後気道が塞がるようなパターンが見られます。特に経過が長い方や、全身疾患をお持ちの方に見られることがあります。
睡眠時無呼吸症候群の治療法について
本町さとう内科クリニックでは、検査結果に基づき、患者さんのライフスタイルや症状の程度に合わせた治療法を提案しています。睡眠時無呼吸症候群の治療は、単に眠気を解消するだけでなく、将来的な心臓病のリスクを減らすためにも非常に重要です。
CPAP(シーパップ)療法
中等症から重症の患者さんに対して、現在広く用いられている治療法です。寝ている間に専用のマスクを装着し、機械から持続的に空気を送り込むことで、気道を内側から広げて塞がらないようにします。多くの方が、治療を始めた翌日から「頭がスッキリした」と効果を実感されます。
マウスピース(OA)療法
軽症から中等症の方が対象となることが多い治療です。下顎を少し前に出した状態で固定するマウスピースを装着し、気道を広げます。持ち運びが容易なため、出張が多い方やCPAPの導入が難しい方に適しています。装着に際しては、専門の歯科医院をご紹介しております。
生活習慣の改善と指導
根本的な解決を目指すために、以下のような生活習慣の改善をサポートします。
- 減量プログラム・・体重を落とすことで、首周りの脂肪を減らし、気道の閉塞を緩和します。
- 禁煙・節酒指導・・炎症を抑え、筋肉の緩みを防ぐために、当院の「禁煙外来」とも連携しながら指導を行います。
- 寝姿勢の工夫・・横向きに寝ることで、舌の落ち込みを防ぐアドバイスを行います。
外科的手術
扁桃肥大や鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)など、物理的な構造上の問題が顕著な場合には、手術が検討されることもあります。その際は、信頼できる提携病院の耳鼻咽喉科などへご紹介いたします。
循環器疾患との深い関わり
睡眠時無呼吸症候群は、循環器専門医の視点から見ると、非常に「怖い病気」です。呼吸が止まるたびに血液中の酸素が不足し、体は危機を感じて交感神経が過度に興奮します。これにより、夜間でも血圧が上昇し、心臓や血管に過大な負荷がかかり続けます。
実際に、睡眠時無呼吸症候群を放置すると、以下のような病気の発症リスクが高まることがわかっています。
- 高血圧・・薬が効きにくい難治性高血圧の原因となることがあります。「高血圧について」のページも参照してください。
- 心不全・・心臓のポンプ機能が低下し、息切れやむくみが現れます。「心不全について」のページを詳しくご覧ください。
- 不整脈・・特に心房細動のリスクが高まり、脳梗塞の原因にもなります。
- 虚血性心疾患・・狭心症や心筋梗塞を引き起こしやすくなります。
当院では、これら循環器疾患の管理と並行して睡眠の質を整えることで、全身の健康状態を底上げすることを目指しています。
料金について(保険診療の目安)
睡眠時無呼吸症候群の検査や治療は、一定の基準を満たせば保険診療の対象となります。以下に目安となる費用(3割負担の場合)を掲載します。初診や再診によっても若干変動があります。
| 項目 | 内容 | 費用の目安(3割負担) |
|---|---|---|
| 簡易睡眠検査 | 自宅で行うスクリーニング検査 | 約4,000円前後 |
| 精密睡眠検査(PSG) | より詳細な検査(自宅で可能) | 約8000円前後 |
| CPAP治療(月額) | 機器レンタル・定期診察料含む | 約5,000円前後 |
※お薬処方がある場合などで、少し変動があります。詳細な費用については受診時に丁寧にご説明いたします。
睡眠時無呼吸症候群についてのよくある質問
Q1. いびきをかくだけで、日中の眠気がなくても受診したほうが良いですか?
A1. はい、受診をお勧めします。日中の眠気を感じていなくても、夜間に無呼吸が起きていると、心臓や血管には着実に負担がかかっています。特に高血圧や糖尿病がある方は、隠れた無呼吸が病状を悪化させている可能性があるため、一度検査を受ける価値があります。
Q2. 検査は痛いですか?どのように行いますか?
A2. 検査に痛みはありません。まずはご自宅で手の指や鼻にセンサーをつけて寝るだけの「簡易検査」から始めます。普段通りの睡眠環境で検査ができるため、大きな負担はありません。結果も迅速に説明させていただきます。
Q3. CPAP装置は一生使い続けなければなりませんか?
A3. 全員が一生使い続けるわけではありません。減量に成功したり、生活習慣が大幅に改善されたりすることで、無呼吸が軽症化し、CPAPを卒業できる方もいらっしゃいます。当院では卒業を目指したサポートも行っています。
Q4. CPAPのマスクが気になって眠れないのですが?
A4. 導入初期には違和感を覚える方がいらっしゃいます。マスクの種類や空気の圧力を調整することで、多くの方が徐々に慣れていかれます。些細な違和感でも遠慮なくスタッフにご相談ください。丁寧に対応いたします。
Q5. 家族に呼吸が止まっていると言われました。本人は元気なのですが?
A5. ご本人が元気だと感じていても、無意識のうちに脳が覚醒を繰り返しており、深い睡眠が取れていないことが多いです。放置すると突然の脳卒中や心臓病のリスクが高まるため、ご家族の指摘は大切な「警告」と捉えて受診を促してあげてください。
院長より
一宮市の本町さとう内科クリニックでは、単にいびきを止めることだけを目的としているわけではありません。私たちの真の目的は、睡眠の質を改善することで、患者さんの「健やかな毎日」を守り、将来的な心血管事故を未然に防ぐことにあります。私は循環器専門医および総合内科専門医として、心臓、血圧、睡眠の三位一体のケアを重視しています。
睡眠時無呼吸症候群は、適切に治療をすれば劇的に生活の質(QOL)が向上する病気です。「朝の目覚めが別人のように良くなった」「日中の集中力が戻り、仕事が楽しくなった」という患者さんの声を聞くことが、私たちの最大の喜びです。また、私は日本医師会認定産業医の資格も有しており、働く世代の方々の過労や事故防止という観点からも、この疾患の診療に力を注いでいます。
「たかがいびき」と放置せず、気になることがあれば本町商店街の中にある当院へ、散歩がてら気軽にお立ち寄りください。尾張一宮駅から徒歩5分、専用駐車場も完備しております。私たちが、あなたの「質の高い眠り」と「安心できる明日」を全力でサポートいたします。どんな小さな不安でも、丁寧にお話を伺いますので、安心してお越しください。
