心筋梗塞について
心筋梗塞とは
心臓を栄養する冠動脈の血管内が脂質の沈着物(プラーク)や血栓で完全に詰まってしまい、心臓の筋肉に栄養が供給されなくなり、心筋そのものが壊死をおこした状態を急性心筋梗塞と言います。
この状態から30日以降経過していて急性期を脱している状態を陳旧性心筋梗塞といいます。
急性心筋梗塞は、突然に締め付けられるような強い胸の痛み・圧迫感が出現します。狭心症とは違い、症状がおさまらず持続し、冷や汗や呼吸困難感を伴います。
1分1秒を争う急性疾患になります。強い胸の症状が出た場合は、迷わず救急車を呼びましょう。
総合病院で緊急で心臓カテーテル検査・治療が必要です(場合によってはバイパス手術になる患者さんもいます)。
発症リスク
生活習慣病(高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、肥満)のある患者さん、喫煙、ストレス等が発症リスク因子になります。また家族歴も重要になります。
治療と慢性期の管理
超急性期は総合病院でのカテーテル治療や場合によってはバイパス手術が行われます。
その後に関してはお薬が必須になってきます。冠動脈の詰まった部分を解除しても壊死した心筋は完全には元には戻りません。
またステントが入った場合は血をサラサラにする薬(抗血小板剤)が必須になってきます。再度心筋梗塞を起こさないように、血圧やコレステロール値、糖尿病の厳格な管理が必要になります。
当院での治療
当院では循環器内科専門医の院長が適切な薬剤を選択していきます。どうしてもお薬が多くなってしまいますが、「なぜこの薬が必要なのか」「もし飲まなかったらどうなるのか」等をしっかりご説明させていただき、納得してお薬を飲んでいただけるようにご説明します。
また定期的に心電図検査や心臓超音波検査を行うことで、心臓の状態をしっかり把握し、お薬の微調整をおこなっていきます。
近隣の総合病院とも連携は密にしていますので、冠動脈そのものの評価が必要な場合は、冠動脈CTやカテーテル検査のご予約もスムーズに行えます。